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2010年6月15日火曜日

6月14日 106日目 インド 退院

今日

退院した

症状は

のどが痛くて

食べることも

飲むこともできず

病院にいったら

食べ物から

発生した

バクテリアが繁殖して

それが

体中に回って

高熱が出た

ということでした

意外に症状は

重く

毎日

点滴をうち

一日三回注射を打ち

薬も服用していました

おかげで

今は元気です

入院している

間は

 病院に連れて行ってくれた

リキシャードライバーが

毎日お見舞いに来てくれました

フルーツを買ってきてくれて

電車も予約してくれました

いろいろ医者にも掛け合ってくれて

今日の退院にも

来てくれた

そして

今日

アーグラーを絶つので

駅まで連れて行ってくれた

その最中

金がほしいと言ってきた

また金か

いつもなら

そう思うけど

なぜか

そのときは

そう思わなかった

多分

彼からもらった

優しさが

それに値すると

感じたからかもしれない

彼は付け足した

今はローシーズンで

稼ぎがない

子どもに教科書や制服を買ってあげたいんだ

そうも言っていた

それは胡散臭いし

そうかもしれない

僕はお金をあげた

このお金は何に使うんだろう

家族で豪華な料理を食べに行くかもしれない

連れと飲みに行くかもしれない

少しいい服を買うかもしれない

本当に子どものために使われるかもしれない

いずれにしても

彼にはプラスに働くんだ

たまにはいい

だまされる事も

その人のために

たまにはいい

騙すのもいい

大切な人のために

たまにはね

過ぎちゃだめ

そんなことを

考えながら

電車に乗り込んだ

座席の下に荷物を入れている

おっさんの脳天に

膝を叩き込み

Sorryと小粋にあやまりながら

夜にはベッドに変化する

座席に腰を下ろし

バッグに

盗難防止のチェーンを巻きつけ

雅也からもらった

鉄道員を取り出し

インド最後の町となる

ムンバイー(ボンベイ)へと

向かうのでした

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